セグメンツは、「時間を聴く」という言い方で、心や体、周囲の環境の中にある時間構造へと意識を 向けさせます。これは音楽というフィールドでの鑑賞体験に限らず、時間という誰もがそこで生きて いるフィールド上で、広く人間的な感性を個々人の単位で研ぎ澄ましてゆく体験になります。 自分ならではの世界の受けとめ方を得ることは、それ自体がクリエイティブな体験であり、自己肯定 につながるものです。そして、同じ時間という基盤に立つ他者を尊重し、コミュニケーションにおい ても、構造的な観点からその成り立ちを再発見し、新たなアプローチを生み出すきっかけとなります。

　子供や大人、生活やビジネスといった区分を問わず、私たちはノイズに溢れた、ともすればストレ スフルな環境に生きています。セグメンツは、時間という軸による上手な整理の仕方、聴き方を提示 することで、これを受けとめやすく変えたいのです。日常で体験する出来事は、すべて時間の中の現 象です。健康な意識を持ってこの中で生きることは、今という時間の一点に集中しながら、様々な出 来事と併走し、同時に包まれている...、そうした状態に身を置くことです。そしてこれは、とても音 楽的な体験です。音楽のように受け止められたら、日々の体験はユニークなものになるはずです。

　セグメンツのアーティストは、ふつうの日常の中にある行為や出来事、その感じ方の一つ一つを「曲」 としてすくい上げ、「体験」のカタチでお届けしています。これらの曲を一緒に演奏することで、あな たならではの体験することの方法が見つかることでしょう。 セグメンツワークショップが、互いの日常を解きひらいて、耳を傾けあう場になることを願っています。

セグメンツのワークショップの特徴