セグメンツを始めよう!

セグメンツは、実験音楽のフィールドからうまれた、
「聴く」ことを問い直す試みです。
時間の構造を手掛かりに、作り手と受け手をつなぐ
認識行為のエクササイズです。

セグメンツのワークショップには、 様々な曲が用意されています。
ベルの音に耳を澄ませたり、手を叩いたり、 旗を上げたり下げたり、お腹を引っ込めたり…、
誰もが簡単にできるものばかりです。
「曲」と言うと奇妙に思えるかもしれませんが、
きっと今までと違う鑑賞・演奏体験ができると思います。

セグメンツはこうした体験のための、一つの方法です。
もちろん万能というわけではありませんが、
それによってあなたらしい「聴き方」が 可能になればと願うものです。

では、一緒にセグメンツを始めましょう!

プロフィール


木下和重 Kazushige KINOSHITA

音楽家/ヴァイオリン奏者

 1970年、神戸に生まれる。1974年よりヴァイオリンの技術習得を開始。1995年、内橋和久氏主宰の即興演奏のためのワークショップ『NEW MUSIC ACTION』に参加以後、現在まで国内外の様々なアーティストと活動を共にする。兵庫教育大学にて音楽教育および音楽美学を学んだ後、関西学院大学大学院音楽美学博士課程を単位取得退学。

 従来の演奏法とは異なり、座位姿勢で膝の上にヴァイオリン本体は置かれ、子供用の短い弓を用い、原初的な圧力や摩擦などといった身体行為と楽器との対話によって発せられる現象としての音を時間上へ布置させる特徴を有する。2007年より、分節化された時間の集合体としての時間構造を認識することで、個人の時間意識が鑑賞者独自の経験へと昇華されることを目的としたコンセプト/装置である「セグメンツ Segments」を提唱。佐々木敦氏の著作『「4分33秒」論』において、ジョン・ケージ作『4分33秒』以降の実践の一つとしてセグメンツが紹介される。

 セグメンツでの活動は多岐にわたり、作品制作、上演、そのコンセプトをよりダイレクトな関係性で聴き手と共有できるワークショップや、2011年に古池寿浩/鈴木學/坂本拓也らとグループ『GENESis ジェネシズ』(のちにSEGMENTS GENESisに改名)を結成し、複合メディアを用いたパフォーマンスを行っている。

» セグメンツ [活動年譜]



セグメンツ関連CD

『segments』木下和重, slubmusic, SMCD 12, 2007
『sediment』Segments String Quartet, tenseless music, TLM-002, 2011